「もういい!私が打ってあげる!」


実佑に携帯を奪われ、手慣れた手つきで、メールを打つ。


「すごぉい…」


「これくらい出来なきゃ、女子高生は務まんないよ?ほら、出来た。」


「【はじめまして☆花憐っていいます。実佑から紹介してもらいました♪良かったら仲良くしてね!!】…って、一分でここまで打ったの!?すごくない!??」


「一応、これからの事を考えてギャル文字も絵文字も入れてないから。あとは頑張って。」


「え、後はって?」


「後は送信ボタン押すだけ。私はこれからデートだから帰るね~。」


実佑は鞄を持って、教室を出た。


「送信ボタン…どこだっけ?」


私はそれから、20分かけて送信ボタンを探していた。