「んな訳ねーじゃん!

結婚したのはメグだよ、メグ!

い・と・こ!」

そう言い返した俺に、
「ジョーダンに決まってるだろ」

太はケラケラと笑いながら返した。

――ブワッ…!

今の状況を効果音で表すとするなら、こんな感じだと思う。

それまでガヤガヤと騒がしかった教室の空気が、一変したような気がした。

…何だ?

「――針…」

太はボソッと、呟くように言った。

「はっ?」

針が何だってんだ?

俺は太が今向いているところに視線を向けた。