怒鳴ったことなんて、今までの人生で数える程しかなかった。

ムキになって怒鳴ること――僕もやっぱり人間だったんだな、と思った。

彼女との間に流れた気まずい沈黙。

何か言わないと…。

そう思って唇を開いたら、
「――僕とパーティーに出ませんか?」

芹沢さんが驚いたと言うように目を見開いた。

「…パーティー、ですか?」

初めて聞いた単語のように芹沢さんが呟いて聞き返す。

「僕の幼なじみが主催してるパーティーです。

毎年参加しているんですけど…今年は、芹沢さんの都合がよかったらの話ですけど」

「先生の幼なじみのパーティーに、私なんかが参加していいんですか?」

「12月24日なんですけど、何か予定でも…?」