「って言うか、フーゴもジョーダン言うんだね。

根暗な文学教授かと思ってたけど」

真麻はペロリと舌を出すと、ダージリンを口に含んだ。

…ジョーダンで言ったつもりなんて、全然ないんだけどな。

そんなことを思いながら、今年からは恵は僕のことを守ってくれないんだと言うことに改めて気づかされた。

当たり前だ。

恵だって、いつまでも独身でいる訳じゃない。

いつかは結婚して、その人と一緒に暮らさないと行けない。

今年のパーティーは、僕１人で肩身の狭い思いをしないと行けないんだな…。

「フーゴもさ、誰か招待すりゃいいじゃん」

七緒が僕の頭を呼んだと言うように言った。

「えっ…」

「あ、それいいじゃん！

あたし、メグ以外のフーゴの友達見たい！」

答えに困っている僕に真麻と七緒はきゃっきゃっとはしゃいでいる。