あれからあっという間に1ヶ月が経ち,

いよいよクリスマス.


その間ゼミ室では度々神尾さんが飽きもせず芋を食べていた.


聞くところによると,

何に費やしたのか,

金欠で,実家から芋だけが送られてきたらしい.


この男も変人だが,

親はさらに手強そうだ.


茜さんは,素敵なクリスマスを過ごしているだろうか.




私はこじんまりとした雑貨屋で暇をしていた.


プレゼントとして買っていくお客さんもちらほらいたけど,


今はその気配すらない.


いつもと変わらない日常.


世間は浮かれてる.


赤や緑,白,ゴールド…


さみしくないと言ったら,

ホントにさみしくない気がして,


それもまたどうしようもないやつだと笑えた.



雑貨屋にしては遅い21時に閉店して,

帰宅した.