「ごめん、なさい。」

あまりにも弱々しい声だった。

なぁ、そんな顔しないでくれよ。
俺はそんな顔、させたかったわけじゃ
ないんだよ…。


だから。
頑張って俺は明るく振る舞うよ。

杏奈が少しでも楽になれるように。

そう、思った。
けれど。

「涼介、これからも友達でいていい?」

その言葉で、俺の決心なんて無惨に
消え去ってしまった。