入学式が終わる頃にはもう、その子の
名前をほとんどの人が知っていた。

学校一の美少女。

ひっそりとそんなあだ名がつくほどまで
可愛かったのだから、それも仕方のない
ことだろう。


でも、あの煙草のことは俺しか知らない
という優越感が俺を嬉しくさせた。





そんなある日。
俺は君を完全に好きになる瞬間に
遭遇した。