「あぁ。」

涼介君のその声を聞いた瞬間、涙が
あふれた。

だって。

あまりにも優しい声で。眼差しで。

杏奈は本当に愛されてるなって、
思い知らされたから。

「でも、杏奈はっ…!」

杏奈は山本君が好きなんだよ?
そんなに好きでも叶わないんだよ?