面白そうに微笑を浮かべる奴に、かなーりムカつきつつ。


そして、かなーりの羞恥心に耐え、私はぎりぎりと歯軋りしながら、

ボソッと言った。



「失礼、します・・・・・・」




ぐっと拳に力を入れ、気合いを入れて・・・


おそるおそる、そーっと膝の方に腰掛けた。





な、なんだよこれっ・・・

すっげぇ恥ずい!!!!!



うああああああ!と心の中で叫んでいれば。





奴は平然と、私を引き寄せた。






背中に感じる、奴の体温に、頬が熱くなる。







「な、なに、すんだ、よ゛!!!」


『よ』が、見事に裏返ったが、今はそれどころじゃない。





これは、かなりの異常事態だ。



なのに奴はやっぱり平然としていて。





「何ってなんだよ。お前が端に座るから、近寄せただけだぜ?」



どこか笑みを含んだ声色でそんなことを言う。






こいつっ・・・・・・ぜってぇ楽しんでやがるっ!!!







むっかぁ~ときた私。




恩なんか、知るかっ!



そう思って、奴の足から降りようとした・・・・・が。






奴が、しっかりと私の腰辺りに手を回していて、抜け出せなかった。





・・・・・・マジかよ・・・。