・・・・・・・・・・・・あん?


「冗談はやめろよ。」


眉間にしわを寄せて言えば、奴は面白そうに私を見た。



「冗談じゃないが?

っつーか、赤くならないなんて、
やっぱお前、面白いな。」




冗談じゃない?


というか、人をお笑い芸人みたいに言うなよな!





「あーっと、つまり・・・うん?」


奴は隣じゃないと言った。

奴は、自らの膝を手で叩いた。





つまり。




「お前の、膝の上に座れってか?」



まさかと思いつつそう聞けば。




「そういうことだ。」




まさかな答えが返ってきて。




当然のごとく私は固まった。






・・・・・・な、な、な、な、な!?



「あ、あっりえねぇ!!!」





バッとソファーから立ち上がれば、奴はニヤッと笑って言った。



「俺に、逆らうのかよ?」


「う゛・・・・・・」




"貰った恩は必ず返す"が、私のモットー。



だから、今、奴隷状態なワケで。



で、そんな私に・・・さっきから思ってるけど・・・拒否権なんて無いワケで。





私はかなり逡巡した後、意を決して、奴に近づいた。