勘違い、しそうになるっ・・・・・・





――好きな子が、できたんだって。






森井には、かなり惚れてる奴がいるってのに・・・馬鹿だな、私。









・・・・・・ま、しょうがねぇか。



それが私なんだしさ。









「――だよな。

俺に嘘ついたって、どうにもなんねーよな。」



森井が、自分自身を納得させるように、呟いた。







その後。



数秒の間をおき、森井は、さっきよりも真剣に、真っ直ぐに聞いてきた。






「じゃあ・・・お前の好きな男って、誰なんだよ・・・・・・。」









真剣で、真っ直ぐで。


―――必死な声。












―――・・・・・・っ・・・頑張れ、私。



今しかない・・・だろ?





どうせ。



ごまかすことなんか、できやしねぇんだから。






















「私の・・・私の好きな男は―――















―――――森井千春・・・お前だよ。」