今気付くって・・・遅いな私。



そう思いつつも、窓を開ける。開ける。





「もういっちょー!」

「うっす!!!」



途端、聞こえてきたのは、外部活の声。


おぉ。気合い入ってんなぁ・・・。




バスケ部が校庭を走っているのも見かけた。



あー・・・私もバスケ部入ればよかったかなぁ・・・。


時々思うけど、正直、友達作るのが最優先だったからなぁ。





走っているのは、男子バスケ部。


頑張ってんなぁ。




ぼんやりと男子バスケ部を目で追っていたら。



「・・・・・・なんで、バスケ部目で追ってんだよ。」





低い声が聞こえた。


すぐ近くで。




その声の主は・・・私が今日告白する予定の、アノ人。



「も、森井・・・・・・いつから・・・」


「ついさっき。

で?なんで男子バスケ部目で追ってるんだよ?」



じっと、黒い瞳が私を見つめる。





私は、告白する、ということを意識し、ドギマギしながら言う。


「べ、別にっ・・・大した意味は・・・・・・」


「へぇ・・・本当に?」



じぃーっと更に私を見つめる黒い瞳。




あああああ///


そんなに見るなよっ!!!




ぷいっとそっぽを向き、窓から離れる。






「さ!掃除掃除~!」


顔の赤さを誤魔化すべく、明るく言えば。





「・・・・・・石原、好きな男でもいんの?」










――森井が、ヤバイことを聞いてきた。