拒否権が・・・ないとかなんとか・・・・・・





森井が、フッと、妖艶な微笑みを見せた。








スッと、長い腕が伸びてきて――







「!!!??」








―――――私を、引き寄せた。














頬に、森井の胸板があたる。


シトラスの匂いに包まれた。



バッチリ体温を感じ、不覚にも顔が熱くなった。






・・・ドキドキドキドキ・・・








な、んだよ、この状況・・・。


心臓、うっせぇ・・・・・・










――耳元で、どこまでも色っぽい、甘い声で、


奴は囁いた。








「お前は、俺のモノ決定だ。


俺の言うこと、聞けよ?」