僕は最近、この高校に入学した。

学力は平均的より少し上。

本当の事を言ってしまえばどこの高校でもよかったのだ。

したいことも特になく、普通の高校でいいなんて言ったらここになった。

でも今少し後悔してる。

さっきの通り、女がうるさいから。

僕のどこがいいかわからないが、嫌って言う訳じゃないけど、流石にうっとおしい。

あ、でも僕だけじゃない。

佐川も人気者で、同じく女に囲まれてる。

しかも女だけじゃなくて、男からも人気がいい。

馬鹿だからか?

「…なぁ銀、お前今俺に対して酷いこと考えなかった?」

隣の佐川が喋った。

「あ?僕がお前のことなんて考えてるわけないだろ」

「俺に関する悪いことなら考えるってか?」

「ああ、それなら考えてる」

「お前Sなの?虐めるの好きなの?」

「……」

「否定しろ!」

マジなの?お前まじなの?いやちょっと勘づいてはいたけど…とごちゃごちゃ言ってたが無視。

とりあえず目の前のことを考える。

「………なぁ、佐川。僕なにかしたっけ?」

こちらに背を向けていた佐川が振り向き様に言った。

「あ?なにもしてねーと思…………ああ、多分なんかしたんだよ」

「普通に暮らしてるのが駄目なの?酷いなーこの高校」

「…色嶋、今なんの時間だ」

目の前の奴が言った。