チュンチュン
  チュンチュン・・


「!」
はっとして目を覚ますと
薄暗いベッドルームの扉が少し開いていた。
寝るときはちゃんと締めたはずなのに。


今・・何時?
携帯を見るとまだ朝6時前。

あたしはベッドから降りて
廊下を覗く。

キッチンから、なんだかいい匂い・・。


その香りにつられて
あたしはそのままキッチンへ向かった。




「あ、おはよ」

キッチンにいたのは
ポパイ、じゃなくてジンだ。


「ジン・・何してるの?」

「ごめん、起こしちゃったね。」

「うぅん、大丈夫。」
眠い目をこすって寝ぼけ頭を起こす。


「朝ごはん今日は俺作るから
まだ寝ててもいいよ?」

「え?」

「昨日、カナの様子変だったからさ。
ちょっとしたサプライズ。
ベッドに持っていってびっくりさせようと思ったのに」

ジンは子供みたいな表情で笑った。


「ジン・・。」

ごめんね、ありがとう。