アタシ……矢口葵はリュウジの事が大好きです。
奇跡的にあの日逢えた事、本当に何よりも感謝しています。
これからも、ずっと一緒にいて下さい。
アタシは……。
もう死なないよ?
リュウジが笑ってくれる限り。
アタシはここで生き続ける。
リュウジがいてくれるから、笑顔で前を向けるんだ。
アナタと出会った恋の箱には
たくさんの幸せが入っていました。
あの夜、無機質な存在で机に乗っていた箱は
アタシ達に愛を運んでくれました。
幸せってどこにあるんだろう?
目には見えないし、簡単には探せない。
あの日、あの夜
アタシとリュウジとすれ違わずにちゃんと逢えたのは……。
運命だったんだって胸を張って言えるから。
アタシは今日も……アナタの隣で生きています!!
『恋箱。』(完)
葵の長い物語を読んで頂きありがとうございました。
今、アタシの隣にはリュウジがいます。
海も山も近いこの街で、犬と、猫と穏やかに暮らしています。
もう過去を思い出すことはありません。
それでもこの「恋箱」を書こうと思った訳。
次のページから少し書きますので気になった方は読んでみて下さい。
決して自慢できる内容ではありませんので、物語の余韻に浸りたい方は静かにお戻り下さい。
完読本当にありがとうございました!!
☆恋箱完全版☆
「LOVE BOX~光を探して~」
第3回ケータイ小説大賞にて源氏物語千年紀賞を受賞致しました!!
書籍化も決定。
更に内容が濃くなっていますので、是非読み比べてみて下さいませ<(_ _)>
※07.8.16→恋箱。サイドストーリー【男性不妊と宣告されて~不妊治療闘想記~
】公開開始♪
その後のアタシ達です。
幸せな結婚をした筈だった。
もう不幸になんて……ならない筈だった。
なのに……神様は更なる試練を与えた!?
お時間がありましたら是非お立ち寄り下さい。
結婚式の前。
罪を犯してしまった後。
何故それがいけなかったのか。
アタシだって寂しかっただけなのに……。
実はまだそんな勝手な想いでいました。
それが勝手だって気が付いたのはまだ数年前のコト。
今まで誰かに依存をし過ぎていたアタシは
リュウジが冷たい時には優しくしてくれる「誰か」を求めてもいいんだと勝手に勘違いをしていたんです。
リュウジが構ってくれなければ違う誰かに構ってもらえばいい。
それは何の解決にもならないはずなのに……それが当たり前の事なんだと。
今までの生活でそんな間違った愛情に慣れてしまった心で、そう思ってしまっていました。
その結果。
アタシの無神経な行為は、再びリュウジを傷つけるコトになりました。
悲しい目をしたリュウジを見てやっと
人は寂しくても、辛くても
どんな壁があろうと愛する人と二人で乗り越えなきゃいけなかったんだと、初めて気付きました。
遅すぎですよね??
一時的に誰かに優しさを求めても、それは永遠に続く訳じゃない……。
本当にずっと一緒に仲良く生きて行きたいのはリュウジなのに。
リュウジなハズなのに……。
時間がかかり過ぎてしまったけれど。
アタシはやっと大切なコトに気付くことができました。
これも全てリュウジのおかげです。
考えてみれば、最初からオトナだったリュウジに対して葵はずっと一人になった15歳のトキのままだった気がします。
止まってた時計の針をリュウジが動かしてくれたから……。
アタシの時間はまだ動き出したばかりです。
まだまだ精神的に子供なアタシを支えてくれる彼と共に、大人になっていきたいと思っています。
最後にリュウジへ。
今ある全ての愛情を込めて、綴ったのがこの「恋箱」です。
コドモで、常識知らずのアタシを
支えてくれて
許してくれて
笑ってくれて
抱きしめてくれる
アナタがいないと生きていけません。
これから先も。
きっとケンカをしたり
うまく行かないことがあるよね?
でも、それはリュウジと乗り越えます。
嫌いな相手とは喧嘩なんてしないんだよね?
好きだから……喧嘩するんだって当たり前な事もアタシは知らなかったんだ。
そして。
ちゃんと話をして。
また仲良しに戻ります。
だから……もう一度見ていて下さい。
こんなアタシの隣にいてくれて
本当にありがとう。リュウジ。
☆愛してます☆
そして今、心からアタシは幸せです。