20歳の誕生日が過ぎて……いつの間にかケンと離れてから既に5年が経とうとしていた。
左腕にはかっちゃんから貰った腕時計。
クリスマスに貰ったんだ。
時間の流れってホントに早いね?
その日……いつものように普通のデートをしたアタシとかっちゃん。
喧嘩をする事もなく、アタシ達は仲良しで幸せだった。
車が家の近くまで来た時ふいに、かっちゃんが重い口を開く。
「ちょっと聞いてくれる?」
それは……とても神妙な顔。
「どうしたの??そんな急に暗くなって♪」
こういう雰囲気は今まで何度も経験してきた。きっと良くない話。
だから無理に明るく返事をしてしまう。
「実は……隠してた事があるんだ」
どこか、高い所から突き落とされる感覚。
また???
アタシは幸せになれないの???