夜景がこんなにキレイに輝いてるのは、この街に住んでる人がこんなにいる証。


それなのに、本当の愛一つ未だに見つけられないなんて……。




その時、浮かんだ人がいた。



「かっちゃん」



お店によく来る近所の工場のオトコの子で地元の九州から出稼ぎに来てる。


みんなに気を使って大人しく飲み、いつもはにかんだ笑顔をしている彼がちょっと気になった。




ケンと比較したりはもう止めよう。

いろんな人と付き合えば運命の人もいるかもしれないよね?



死んじゃいたい、なんて気持ちが消えた訳じゃなかったけど、少しだけ前向きになれたこの日。



また、アタシは少しずつだけど歩き出す。