最初は狂ったようにケンの手掛かりを探してみたり、興味本位でアツシの会社を調べたり。
匿名掲示板ではアツシの嘘を並び立てた掲示板があったりして一人でくすくす笑った。
なんだ、アタシだけじゃないんじゃん?
会社の人にも、友達にも自分を嘘で固めてたアツシ。
更にこんなネット上で暴かれて……そうまでして自分を作り上げてたアツシ。
アタシがもうちょっと大人だったら救ってあげられたのかもしれないね?
なんて言ったらエラそうかな。
そんなアタシは……いつしか「死」について調べるようになっていった。
もうやりたいこともない。
アタシなんて誰も必要としてない。
苦しまないで死んじゃえるんだったら、そんな方法があるんだったらもう終わりでいい。
本気でそう思ってた。
この頃、もうすでに病んでいたなんて自分では気付かずに。
ゆっくり、ゆっくり、病はアタシを蝕んでいった。