それからのアタシ達は、アパートの解約期限までに今度は新居を探し回った。


アツシは定職についてないしアタシの収入もバラバラ。結局保証人の要らないワンルームのマンションを借りることにした。




「出来るだけ早く職探すし!」




笑顔で言うアツシ……だけどアツシが就職するって事はアタシの東京行きが難しくなるって事。




少しずつ……少しづつ……縛られていたコトにアタシは気付かなかった。





アツシの隣は心地よかったから。ずっと一緒にいられるのなら夢を捨ててもしょうがないのかな?なんて思ったりもした。




ケンとは出来なかった、大好きな人と一緒に暮らす夢。



それが叶うだけでも幸せだよね?






今までいろいろあったからこそ思った事。


たぶん……仕事はまた探せる。


でもこの愛情は手を離したらすぐに消えてしまう。






アツシの手を握り、西山さんから電話が入る度に支えてくれたのに申し訳ない、と自分を責める。




神様??




本当に掴みたいモノがせっかく出来たのに……。




どうして2択にするんですか???