TVの仕事が増えたらケンに見つけてもらえるかもしれない、そんな想いも進もうとするアタシを後押ししていて……。






「……だからね。アタシ東京に行こうと思ってる。そんなすぐいなくなるオンナ忘れた方がいいよ」





アツシが真剣な瞳をしてたから顔を上げずに言った。





目を合わせたらその視線の強さに負けてしまいそう。







なのに。





アツシの思考回路はアタシの想像を振り切っていた。




「じゃあオレも行く。別に友達としてでもいいし、それに東京行ってみたかったんだよな~」




勝手に行くだけだから文句無いよね?……とにっこりするアツシ。




!!!!!!!!!!!!




確かにアタシ達はいろんなものを失っていてこんな地元に夢なんて持てなかった。




でも、だからって!




一緒に来るなんて!!




ありえないから……。




話は結局まとまらず、中途半端なままとりあえずアタシ達はお店を出た。