「やったなぁぁ、沢城!!さっすがだぜ!!」
その瞬間、誰かが肩を組んできたが、俺は顔を確かめることなく躊躇なくそいつを殴った
「誰が勝手に肩を組んでいいって言った?」
「相変わらず男に対してひでぇのな、お前…」
殴られた頬を押さえながらそう呟いたのは同じクラスの川崎だった
川崎は赤くなった頬を押さえながらも立ち上がり、爽やかな笑顔を向けてくる
「しっかし、やっぱ沢城すげぇな。後半、ほとんどお前が得点取ってたし」
「そりゃあ、あんたら前半に体力削りすぎてバテてたからだろうが」
「ははー。いや、でもやっぱうん、バレー部入らねぇか」
「拒否」
「うぅ、また断られた…」
川崎はバレーボール部に所属しているらしく、事あるごとに俺にバレー部に入らないかと勧誘してくる
何度も入らないと断ったのに、まだ誘ってくるので、とてもしつこい男だ