ニコッと微笑み手を振れば、同じように振り返してくれる颯太くん。 あたしがその場を立ち去ろうとした時、ふいに腕を掴まれる。 「…颯太、くん?」 あたしの腕を掴み、こちらをじっと見る。 ――何だろう…。 「また連絡するから」 「……え…?」 「気をつけてね」 そう言って腕を離し、バタンと音を立てて扉が閉まった。