「…え?」 「今日は、泊まれない」 「………そっか」 “今日は”と言ってしまうあたり、あたしはまだ弱い。 完全に関係を絶つのなら“もう来ない”ぐらい言うべきだろう。 そんなことを考えながら、早々と着替えていく。 自分の荷物を持ち玄関に向かえば、颯太くんはいつものように見送りに来てくれた。