「今日、泊まっていきなよ」 いつもの少し強引なところ。 これにあたしは弱かった。 「泊まっていく?」じゃない。 いつも「泊まっていきなよ」 そう妖しく笑う颯太くんに翻弄されたいとすら思った。 でも、もう泊まれない。 「ごめん」 キッパリとそう告げ、初めて断ったんだ。