―――― ―― 「こりゃ酷いな」 西川アユムの制服を見て、テツが言った。 アイツを送り届けた後、説明するのは正直面倒だった。 「…で、アユムちゃんに介抱してもらったワケかぁ」 ニヤニヤしながら俺の包帯を見るテツに腹が立ち、 「勝手に巻かれただけだ」 その手を後ろに隠した。 どうかしてる。 今日の俺は。 俺じゃない。