――――― 非通知だ。 滅多にそんな電話なんてないのに。 「もしもし?」 『あ、西川長官のお嬢さんでしょうかっ?』 「はい」 『西川長官が撃たれてっ…病院にっ』 え―― 電話の相手が誰だったのかなんて分からない。 パパ…… 「お釣りいいですっ」 タクシーを降りると、駆け足で大きなガラス扉へ向かった。 確か最上階だって言ってたっけ。 慌ててボタンを押して、エレベーターに乗り込む。 最上階――