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ピ…ピ―

機械の音が響く。

「どうだ、様子は」

アユムちゃんの父親が尋ねる。

「まだなんとも」

俺は黙ってワタルを見つめた。

「すまなかった。君たちにはなんと言っていいか」

「いや。詐欺を働いてたのは事実ですから」

苦笑して、誤魔化した。

今さらどう謝られたって。