だけど――


ねえ、ワタル。

一緒に過ごして知ったんだ。

あなたの不器用な優しさ。

その心の寂しさを。

ワタル。

あたしはあなたが間違っていたとは思わない。

だっておかげであなたに出逢えたから。

あの部屋で飲むカプチーノはとても甘くて。

何よりも美味しく感じた。

いつもワタルが隣にいたからだね。