向けられた銃。 「違うのっ!!聞いてっ!!」 誰にもあたしの声なんて聞こえないんだ。 大声を出せば出すほど、銃の量が増える気がした。 逆効果だ。 「アユム、もういいから」 そっと言うと、ワタルはあたしから離れ歩き出した。 その瞬間、 パ――ンッ… 高い音が、空まで鳴り響いた。