『ここ出ないか』

自分の中学卒業と同時に、テツはそう言った。

『……そうだな』

『ワタル。俺は裏切らない』

“何があっても――”



目が覚めると、まだ熱い体は重く、ダルかった。

あんな昔の夢を見るなんてな。

そうとう弱ってるらしい。

「はぁっ。くそ…」

カチャ―

「……?」

開いたドアから現れたのは、西川アユムだった。