パパってば、娘大好きなんだから。

「おやすみアユム」

あたしには、こんなに心配してくれる家族がいる。

朝、おはようを言う人がいる。

夜、おやすみを……

「あ…」

ワタルに、酷いこと言っちゃった。

アイサツもできないのか、なんて。

そんなの、大人が教えてくれるんだよね。

生活に必要なものだって、ママが買い揃えてるんだ。

あたしはそれに甘えてる。

ひとりで生きてきたわけでもないのに、偉そうに。

ワタルたちのがよっぽど。

よっぽど。