そっとカギを差し込み、ドアノブを回す。

「……ワタル?」

床に敷かれた布団で、ワタルが眠っていた。

買ってきた薬や氷を取り出し、タオルをしぼる。

額に手を乗せなくても凄い熱だと分かる。

「……ん…」

やば。タオル、冷たかったかな。

もう一度ワタルが眠ったのを確認して、お粥の準備をした。

「ふぅ…OK」

鉢植えは枯れずに育っている。

水、やってくれてるんだ。