私は、そう思っていた。



すると、後ろから声がした。



「君・・・大丈夫?」


「・・!」


私は、すぐさま後ろに振り向いた。


そこにいたのは


「・・・朝霧!?」 「菊池!?」


クラスメイトの菊池 悠聖だった。


今、隣の席の男子。


「びっくりした~。こんなとこで何してんの?」


「ゆ・・悠聖こそ、何してんの?」


「何って・・俺は、部活帰りだよ」


「・・・・」


そうだった、悠聖は、サッカー部だった。

悠聖も辰也と同じでサッカー部のエース的存在。



試合には、いつも悠聖の姿がある。



「・・・もしかして・・泣いてる?」


「・・・え」


私は、自分が泣いていたことを忘れていた。