少し寄り道をしながら、でも着いた目的地は予想通りの場所だった。


「航平、きたよ…」


眠ってる君、ずっと眠ってる…


「乃愛、もうやめよう?」


なかなかある一線を越えられないでいる私に向かって静かにいう


やめよう…


なにを?

とかそんなこと聞かなくてもわかってる


詩音が言いたいことが何なのかを…


「航平なら大丈夫、ちゃんと目を覚ますよ。だから、あんまり気に病まないで?」


……


「乃愛が悪い訳じゃないから、もう自分を責めないで」


………

なんで、詩音が今日ここに連れてきたのか

どおしてこんな事を言うのか

全部分かっていた…