「本人の強い希望で、事後報告になってしまったことを、一条も申し訳なく思っていた。クラスの仲間が減ってしまったことは、とても悲しい。だが、お互いが生きてさえいれば、いずれどこかで必ず会える。
何年先になるかはわからないが、まずは今、お前たちがそれぞれ持っている夢を実現させて、恥ずかしくない姿で再会できるように、今日からまたみんなで頑張って行こう」
「……。」
俺は、声が出せなかった。
なんで話してくれなかったのか
どうして、1人で抱え込むようなことをするのか
聞きたいことはたくさんあるのに、
頭がついていかない。
言葉がつっかえて、出てこない。
心の中の海は、
いつまでも笑っていた。