私、ふられたんだ。



(ふられた、フラレた。)




私の手の中にあったラブレターも儚く飛んでいった。



あっ…あんなところに…。




三メートル先のところに落ちていた。




さすがに知らないひとに中身を見られるのは恥ずかしい。



次の瞬間、三メートル先のラブレターは踏まれていた。



成瀬君に。



成瀬君は、ラブレターがあることを気にすることもなく平然とその場を去っていった。




(私の…成瀬君への想いが…)




成瀬君によって踏みにじられた瞬間だった。



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