-と。



「沙耶ちゃん、いるー?」



ガラッと扉が開く音がして、



「二宮先輩…っ!!」



図書委員会の委員長である、二宮 夏生(にのみや なつき)…先輩がやってきた。



なんと、この委員会の委員長であるだけではなく、生徒会の副会長でもある。


「お仕事、忙しくないんですか?」



「…うん。沙耶ちゃんは、あいつの指導、頑張ってる?」



あいつってのはきっとオレのことだろう。



「…はい。聞いてくださいよ、二宮先輩っ!先輩がやる気出してくれてるんですっ!」