ーある日の放課後。 「あー、だりぃ」 あたしと先輩以外誰一人人がいない図書室に、本当にだるそうな声が大きく響く。 「先輩は何もやってないじゃないですか」 嫌みたっぷりに言うあたしは、先輩がやらなきゃいけないはずの仕事をやっている。 「いや、だって安藤がオレの代わりにやってくれるって言うからさ」 「そんなこと、言った覚えは全くありませんけど。…っていうか、そんなにイヤなら何で図書委員選んだんですか」