コウキも俺も牧田さんも同じクラスで、

同じクラスなのに

話しかけることさえできない俺は、

ただの弱虫。

自分でも自分を変えたい。

そう思うことは簡単だと

俺自身が一番自覚している。

だけどできないのが俺という人間で、

男のくせに…と誰もが呆れるほどの奴だろう。


「お前は…結局どうしたいんだよ」


急に止まったコウキ。

俺の目を見てそう言った。


そのコウキの目に

いつもとは違う真剣さを感じた。


いつもいつもコウキには頼ってばかりで、

申し訳なくなってくる。


「俺は…ちゃんと…伝えたい」


伝えないとダメなんだ。

分かってる。

答えは分かってても…

ちゃんと思いを伝えたいんだ。