怒ってやろうと思った私は、出鼻を挫かれて、すっとんきょうな声が出てしまった

そこには、腰が抜けたのか座り込んで、両腕で顔を隠している多分、結城玲がいた

「あの、…え?」

「ごめんなさい、ホントに」

どうすれば良いんだろう…

座り込んでいる彼への対応に困っていると、突然
「あ、あの。俺、あなたに手紙を送った、結城玲です」

「あ、うん」

結城玲は、顔の前の腕をどけずに言った

私が焦っているのは、普通の高校生があわてている+こいつは間違いないイケメンだ

少し癖のある髪の毛、スッと通っている目鼻立ち、少し涙で濡れている切れ長の目、形の良い唇、今は座り込んでいて分からないけど、立ち上がれば180センチはあるだろう