消えない。

心の奥に潜んでいる、この気持ちが。


このまま消えないまま…俺は一生を過ごすのか。



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「あーきーら。お前人の話聞いてんのかっ?!」



はっとして、俺は現実の世界に戻った。




「あ、ごめ。聞いてなかったわ」





「んもーどうしたんだよー。熱出たか?よーしよしよし。お熱測りまちゅかねー」





俺の前の椅子に座っていたルキアは、女のように綺麗な手で、俺の額を触った。




「ばっ、やめろよ。きもいぞお前っ」




俺は、あわてて ルキアの手を、振り落とした。



「んー、なんだよー。何かあったのかよー」




『むー』とした 可愛らしい顔でルキアは俺の顔をじっと見た。