「「「「おはようございます!」」」」

「おはようございます」


あたしが教室に到着すると、いつも通り明るく元気の良い挨拶をされる。

あたしも明るく挨拶をした。

精一杯笑顔を作って。


すると、なぜか何人かの男子生徒が鼻血を出した。

うーん、まぁ、鼻血くらいなら大丈夫だろう。


周りを見渡すとあたし以外のSC4のみんなはまだ来ていなかった。


美玲と雅人は、ゆっくり来るだろうな…

まだ翔太は楓花さんと話しているのかな…

それでもいいよね、二人は付き合ってるんだから…

それに、二人ともあんなに幸せそうなんだから。


あたしは1人着席した。

ぼうっと窓の外眺める。

あたしの心と正反対の雲一つない青空が広がっている。


晴れの日は好きだけど、今日はこんなに晴れてくれなくたって良かったよ…

そんな醜いことを思ってしまう。

ダメダメ、今日は明るくいようって決めてるのに!

首を横に振っていると、ガラっとドアの開く音がした。


「「「「おはようございます!」」」」

「はよ」
「おはよ」

いつも通り二人は手をつないで教室に入ってきた。


「あれ?由良、翔太は?」

美玲に聞かれる。


「…知らない」

「どうしたの?」

「喧嘩したのか?」


雅人が聞く。


「いや、喧嘩なんてしてないよ?」

喧嘩する理由だって何もないじゃない、と笑い飛ばした。