"ガーネット"の本部の地下にある修行場に移動した。


久しぶりだな…

幼い頃はここでお父様にしごかれたっけ。

異なる属性の柱を同時に2つ以上出せるようになるまで、1人ここに閉じ込められたこともあったなぁ…


「全員揃いました!」

「そう。では始めましょうか」

「「「「お願いします!」」」」


「私も参加させてもらえませんか?」

振り向くと、千沙さんがいた。

「千沙さんは追加の修行をされなくても充分に強いではありませんか」

「いえ、私はまだまだです。もっと強くなりたいのです!…ご当主をちゃんと守りきれるように…」

最後の一文は、あたしにしか聞こえていなかっただろう。

確かに、お父様だって戦場に赴く可能性もないことはないよね…


それに、千沙さんの目は真剣そのものだった。


「…分かりました。
しかし、千沙さんだとはいえ、手加減はしませんよ」

「ありがとうございます」


「では始めましょう」

あ、でも、その前に…

「"シールド"」


ここは修行場だから、どこよりも頑丈なシールドが張り巡らされている。

でも、ほんのだけちょっと老朽化が進んでいて、少しだけシールドに裂け目があるのが分かった。

隊員達だけだと、今のままこのシールドでも大丈夫なんだけど、あたしや千沙さんがいるから、もしかしたら壊れる可能性もある。

だから、念には念を入れて、シールドを張ったんだ。