「「「「よろしくお願いします!」」」」

隊員達は声を揃えた。


「由良さんに指導していただけるなんて光栄です!」

「俺頑張ります!」

あたしが微笑むと、何人かが倒れてしまった。

うーんと…風邪かなぁ?

やっぱり流行っているのかな…


「お、俺!由良さんのこと好きですから、どんな修行にも耐えてみせます!」

「「「あっお前!何抜け駆けしてんだ!」」」」

「「抜け駆けはしないって約束だろ!」」

「「「「俺だって由良さんのことが好きなんだぞ!!」」」」

ギャーギャーと意味の分からない話で盛り上がる隊員達。


「…千沙さん…なんで揉めてるの?」

小声で聞くと、千沙さんは固まった。

そして笑みをこぼした。

「…あ、あはは、由良さんは全く変わっていないのですね。なんだか嬉しいです。

そうですね。まとめますと、みんな由良さんのことが大好きってことでしょうか」

あたしもだよ。


あたしも皆のことが好き。

大事な家族なんだもん。


だからこそ、誰一人死なせたくない。


そのために––––


「ビシバシ、指導するからね?」

ニコ、と笑った。

さっきまで揉めていた隊員達は一気に真っ青な顔にになり黙ってしまった。

さて、早速始めなくちゃ。


「今いる人みんな、修行場に移動して。早速修行始めましょう?」

「「「「はい!」」」」