逢 い た い 。



電車がついたのはいつもあたしが学校へ行く時に乗る駅。

まずは、家に戻って色々と考えなきゃいけないと思う。



―…

家のドアを開けてみると、誰も居なかった。



お母さん、珍しく出かけてるのかな?

て、言うか今日お父さん仕事休みって言ってたっけな…。


2人でどこかにデートしてんのか。



余りに自分の急な発想に猛ダッシュしてたから、ちょっと疲れた。

電気のついていないリビングに入ると、少し一人になった気がした。



冷蔵庫から、お茶を取り出してそのまま飲み干して、あたしはソファに座りこんだ。

なんだか少し落ち着いて、さっきは忘れてたことが分かった。




「…まずは、行く場所とか…決めなきゃダメじゃん」



冷静になればすぐに分かること。


あても無く動き回って見つけられるはずが無い。

何か、少しでも手がかり見つけなきゃ…