早く帰って来て欲しい。


大翔の姿を見られたら、あとのことも正夢にはならないって安心できるのに。




どうして?

いつになったらあたしは大翔に会えるの?



もっとあたし、頑張るから。

勉強もサークルも全部頑張るから。



だから…早く大翔に会わせてよ。

おねがい、神様―…





―――――――――――


様々な種類のサークル全てに用意されたこの、サークル専用の校舎は、いつもなら生徒がたくさん行き交っている。


だけど今日は学年末に行われるテストの2週間前ということもあって、ほとんどのサークルが活動を一時休止にしていた。


このテストに合格しなきゃ、来年の学年昇格はできないから。




人がいなくて、よかった。




あたしはまた、こんなところでも涙しながらヨロヨロと館内を歩いていた。