「おい、衣子なんか老けた?」


「うっさい。

話しかけないで!
てかそこに立たれると邪魔なんだけど?!

空気読めよ」


「いつにもまして毒舌で」


「―!!……」


本当はもう少し言い返してやるところ。


昔っから負けず嫌いなあたしは、こういう言い合いに負けん気がしない。



だけど、やっばい。



芹奈の顔まじで曇ってるってば。



も~…隼人のアホ。



「芹奈っ。
あたしちょっと用事あるから、
このアホの相手してあげて」


「え?! え?! え?!

ちょっ―結―」



芹奈の言葉を聞き終わる前に、あたしは走ってサークル専用の館に逃げ込んだ。


さっきの芹奈の顔といい、隼人の顔といい、かなりの驚きようだったな。



けど、仕方が無い。