隼人のTシャツが、以外に大きかったことに驚いたあたしは、

目に溜まってきた涙を拭いて、ついでに床の汚物も吹いて時計を確認すると、
隼人を外に出してからもう20分も経っていることに気付いた。



「あ゙っ゙、やばっ」



あたしは急いで隼人を呼びに行った。


吐くくらいだから、体の調子はもちろん良くない訳で。


それでも、優しくしてもらったのに、外に出しとくのはかわいそうだと思ったので、
あたしは何とかドアまでの道のりを乗り切った。



「ごめッ、隼…

…あれ?」



勢いよくドアを開け、左右を確認するものの、隼人の姿は見えなかった。


帰っちゃった?


あ、でも荷物ここだし…



そんな不思議な現象に、戸惑っていた時だった。

「ん~…衣子…」