そのときあたし達はちょうど、海の見える海岸沿いの道と、車道が目の前に見える横断歩道のところまで来ていた。
もうすぐ、日が沈む。
真っ赤な太陽が、地平線を赤くしていた。
あたしはそこから目を離し、もう一度大翔と向き合った。
「ねぇ、大翔はどうしたい?」
「…俺は…」
大翔が、何かを言おうとして、でもなぜか躊躇っている。
これからの、あたし達のためにも…
「言いたいことあるなら
ハッキリ言って?
お互いにちゃんと…
伝え合おうよ。」
そうあたしが言うと、大翔の表情が緩くなった。
…伝わった…!!
「…分かった。
…俺は――――…
今日――…」
あたしはゴクリと唾を飲み込み、次の大翔の一言のために神経全部を集中させた。